千葉県は災害が少ないですか?

決してそのようなことはありません。過去にも多くの災害にみまわれています。

・地震:1703(元禄 16)年の元禄地震は推定M7.9-8.5、現・南房総市で8-10m、九十九里浜や 御宿では5m以上の津波が発生し、多くの溺死者を出しています。1923(大正 12)年の関東大震災(M7.9)では、房総半島でも推定震度6-7に達したところが多数あり、住宅倒壊などにより死者は1300名を超えました。近年では、1987(昭和 62)年の千葉県東方沖地震で 2 名が死亡しています。 そして、2011(平成 23)年に発生した東日本大震災(M9.0)では、成田市や印西市で震度6弱を観測し、死傷者は 285 人に達しました。九十九里・外房・内房 に大津波警報が発表され、旭市で最大7.6mの津波が発生したと推定されています。また液状化による建物の倒壊やコンビナートにおける火災などの多くの被害が発生しました。

・風水害:1961(昭和 36)年、梅雨前線の活発化による全国的な大雨により加茂川が氾濫、死者6人、家屋全壊12戸の被害を出しています。更に1970(昭和 45)年にも梅雨前線の活発化により房総半島を中心に大雨となり、16人の死者を出し、家屋の全壊は203戸に及びました。また1971(昭和 46)年の台風25号による大雨では154 人の死傷者・行方不明者が発生しました。

・竜巻:1990年に房総半島を中心に発生した竜巻では茂原市で1名が死亡し、80棟を超える建物が全壊するなど大きな被害が発生しました。

・令和元年の気象災害:台風15号では、千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを観測するなど記録的な暴風に見舞われ、広い範囲で停電が発生した結果、社会生活や産業への大きな影響が長期化しました。台風19号では、東日本から北日本にかけての各地で大雨となり、千葉県では12名の死者が発生しました。10月25日の低気圧による豪雨では、河川の氾濫や洪水、土砂災害などの被害が発生し、死者が11名に達しました。

このように、千葉県も多くの災害の被害を受けています。地球温暖化などの影響で気象災害が激甚化する傾向にあることに加え、大きな規模の地震の発生も予測されています。千葉県においても大きな災害はいつでも発生する可能性があることを念頭に置くべきでしょう。